小旅行 [詩・画]
好きだから
傍にいてと思う
大切だから
自由でいてと思う
気持ちがすれ違い
上手く伝えられない時
ふっと思うのよ
ほんの一瞬
ガラス越しでもいいから
キスして欲しいって
触れあった 刹那の時に
永久の時を思う
お願い 離さないでいて
本当はそう
伝えたいけれど
叶わない想いひとつ
鞄にぎゅっと詰め込んで
今から 少し旅に出よう
行き先は そう
心の赴くままに
あの光に溶けて行こう
(C) 2016 Naho Yuuki All right reserved
紡ぐ [詩・画]
「最期は皆 ひとり」
あなたはそう言った
私には言葉が無い
背負ってきた物が
大きすぎたこと
知っているから
胸が苦しくなった
でもきっと覚悟があるから
静かに ひたむきに
生きて行けるのだね
たくさんの愛情を貰って
いつか
それが離れてゆく時に
不安や悲しみを覚えても
誰かに想って貰っていた
その事実に感謝して
少しずつ紡いでゆこう
次は私が誰かを想い
愛して行けば良いのだと
そして愛した人たちが
幸せでいてくれれば…
そうして想いはずっと
繋がってゆくのだね
ひとりは独りじゃないから
寂しい事じゃない
そう気付いたよ
(C) 2016 Naho Yuuki All right reserved
歩 [詩・画]
生きることに懸命だった
過去は
ただ苦しくて 仕方なかった
今はただ
波間に浮かぶ身体で
水面下の音を聞く
今を生きることが
この先を生きること
だから
青い空の 真白な雲は
もう掴めそうになくて
あの頃は 二度と戻らない
沈みゆく時の中で
そっと呟いた
叶わない現実を受け入れ
やるせない気持ちをいなして
諦めの気持ちで
この先を過ごすことが
空しさの海を 渡りきる術なのだろうか
そう自分に問いかけて
涙を流すのは何故?
きっとまだ 僕の本当の心は
諦めていないのだ
この想いを大空に掲げて 生きてゆく事を
たとえそれが苦しい道を
歩み続ける事だったとしても
(C) 2016 Naho Yuuki All right reserved