嘘つき [詩・画]
笑いながら嘘をつく
泣き顔を見せたくないから
変わらない日々を
築き上げるために
心揺さぶられる
ただ ただ 苦しくて
涙におぼれそうな日を
幾日も過ごしたけど
まだ本当の笑顔にたどり着けない
平気な顔をして過ごす
本音を知られたくないから
独りでいる日々を
当たり前にするために
頼ることをやめて
ただ ただ 寂しくて
話すことをやめた日を
幾日も過ごしたけど
まだ独りになる未来へ歩きだせない
(C) 2020 Naho Yūki All right reserved
crumbly [詩・画]
泣きたくない
泣きたくない
そう繰り返し言葉にして
強くなろうとしたけど
心がホロホロと
崩れてゆきそうです
どうやって甘えればいいのか
解らなくなって
どうやって甘えていたのかも
忘れてしまった
ぎこちない会話が
慣らされてゆくように
お互いの想いが
すれ違ったまま気付けない
今を乗り越えた先には
何が待っているのか
強張った心が壁になって
きっと もう 甘えられない
心がホロホロと
崩れてゆきそうです
(C) 2020 Naho Yūki All right reserved
Today's a happy day [詩・画]
今日という1日に
素敵な時間を過ごせるよう
ささやかな気持ちを込めて
白く 高く 心清めて
私からあなたへ
ありがとうの言葉で
感謝を伝えよう
遠い記憶と未来に
想いを馳せながら
幸せの言葉を花束にして
みんなで一緒に
お祝いしましょうね
(C) 2020 Naho Yūki All right reserved
モノクローム [詩・画]
あの頃はよかった
そうつぶやいた声は
とてもか細くて
目の前にいる私の 肩越しに
とても遠くを見ながら
ゆっくりと閉じた その瞼の裏に
遠い日の思い出を映し出す
フィルム映画のように
コマ送りで見る あの頃の景色
記憶のかけら 幸せそうな笑顔
それでも
思い出はモノクローム
鮮やかな記憶も
いつか色を失ってゆく
器をなくした心には
とどめることもできない
なぜだかとても悔しくて
独りよがりに 歯を食いしばる
思い出が こぼれてゆかないように
目の前の私を ただ
抱きしめて欲しかった
あの頃はよかった
そうつぶやいた声は
とてもか細くて
記憶のかけらとともに
あの空の中へ
少しずつ消えてゆく
(C) 2020 Naho Yūki All right reserved
過去・今・未来 [詩・画]
何度目かの季節
振り返り 数えることなど
意識もないままに
おめでとうの言葉を 二人分
重ねてきました
ほら見て
あの後ろ姿を
いつの間にか大きくなった
あの子たちの歩んだ道に
ささやかな花を添えてね
見てきたことや
過ごしてきた時も
二人分にして
心に焼き付けた
見守るというには
穏やかではない日々も
心揺さぶられて
声にならない苦しみも
悔しさも
あの子たちの笑顔と
努力と
夢と希望が
私を支えてくれました
この先に
私にできる事なんて
もうそんなにないけれど
あの子たちの人生に
親としていれる喜び
それだけで
ただそれだけで
どんなにつらかった日々も
素晴らしい時間になる
思い出が今を これから先を
きっと ずっと
支え続けてくれる
過去から今
今から未来へと
(C) 2020 Naho Yūki All right reserved
lose [詩・画]
何年もの間
変わらない この想い
いっそ
伝えてしまおうか
悩んだり 諦めたり
今日も夢を見て
喉の奥で飲み込む言葉
答えなんて分かってる
前を歩く後ろ姿も
変わらない ずっと
今を変えたい
変わりたい
変わりたくない
重ねた年に 固執して
もう 怖くて言葉にできない
強く生きるってなんだろう
いつの間にかに
身につくのかな
傷ついて 苦しんで
口にできないまま
寄り添う影に
夢を重ねて泣いた日々
今を失いたくなくて
離れた指先で
互いのリアルをなぞる
甘えたくて
甘えたくなくて
崩れてしまいたい
ならばいっそ この手で
壊してしまいたい
(C) 2020 Naho Yūki All right reserved
行く先 [詩・画]
思うように行かない日々
君のせいにした 僕の弱さに
今更ながらに気付く
変えたかった
今はもう過去になって
望んだ未来には辿り着けない
自由を得たくて
捨ててきたモノに
躓くんだよ
今から 何処に向かうのか
このまま流れに乗ってゆくのも
竿をさし流れを変えるのも
そうさ 自分次第だ
選ぶのはすべて 自分自身だ
誰のせいでもないんだ
(C) 2020 Naho Yūki All right reserved
夏の日 [詩・画]
見上げるは五月雨の
青い 赤い その花の
降り注ぐ名残火
濃藍の空に一生を描く
刹那の時に
溶けて 消えゆく
貴方と私と
二人の胸の中に
想い出と言う名の
一筋の跡を残して
(C) 2019 Naho Yūki All right reserved
波の随に [詩・画]
想定どおり なんて
そんなに上手くいかなくて
何かが変わる訳でもなくて
日常をただ粛々と
でも それは
当たり前の日々でもなくて
伝えたかった言葉
ゴクリと飲み込んだら
私の中で また
さらさらと
砂が崩れてゆく
このまま波に浚われて
遠い知らない所へ
波の随にゆらゆらと
(C) 2019 Naho Yūki All right reserved
Dreamer [詩・画]
目標を見失って
ゴールが見えなくて
流されたくないのに
流されて行く
留めるものは
自分の心ひとつだけ
不安定な想いのまま
ゆらり ゆらり
未来なんてどうなるのか
誰にも占えない
だからこそ見れていた
儚いまでの小さな夢は
本当はね 解ってたの…
叶わない夢だって
いつも願うのは
みんなの幸せ
みんなの笑顔
あの子の夢が叶うように
あの人がいつも
元気でいられるように
最後に私の願いも
心の中でそっと
唱えてきたけれど
私一人の想いだけでは
どうにも出来ないね
泣いてばかりの自分に
逆戻りしそうで
少し苦しいよ
それでも 叶わない夢も
全て抱きしめてゆくの
あの子の笑顔をずっと
守っていたいから
(C) 2019 Naho Yūki All right reserved