歩 [詩・画]
生きることに懸命だった
過去は
ただ苦しくて 仕方なかった
今はただ
波間に浮かぶ身体で
水面下の音を聞く
今を生きることが
この先を生きること
だから
青い空の 真白な雲は
もう掴めそうになくて
あの頃は 二度と戻らない
沈みゆく時の中で
そっと呟いた
叶わない現実を受け入れ
やるせない気持ちをいなして
諦めの気持ちで
この先を過ごすことが
空しさの海を 渡りきる術なのだろうか
そう自分に問いかけて
涙を流すのは何故?
きっとまだ 僕の本当の心は
諦めていないのだ
この想いを大空に掲げて 生きてゆく事を
たとえそれが苦しい道を
歩み続ける事だったとしても
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